よつばのそろばん教室の生徒向けの投稿になります。
主に初歩の生徒から、アバカスサーキットF2までの生徒を対象とした内容になります。
そろばんは初心者の時、「みとり算」から習い始めますが、段位検定で最後まで苦戦するのが「みとり算」とも言われています。「みとり算」から「みとり算」で終わるというくらい、とても重要となっています。教室での練習でも、おうちでの練習でも、初歩からアバカスサーキットF2までは「みとりランキング」を基本として進めています。
未経験者の方は、そろばんでかけ算・わり算ができるようになることを知らない方も多いのですが、そろばんではかけ算・わり算・みとり算(足し算と引き算)の3種目をメインに進めていきます。
ですが、均等な練習時間で進めていくわけではありません。みとりを重視した練習メニューで進めています。
春から新しく入塾していただいた方もおりますので、2024年版として、進め方をもう一度、まとめたいと思います。
教室の練習をしりたい保護者の方はもちろん、入塾を検討している方もご覧いただけたらと思います。
①.そろばんワールド(初歩教材)
入塾してから最初は、「そろばんワールド」というテキストを使用して、基礎基本となる指の使い方を覚えます。そろばんワールド15級から10級までの6冊があります。(生徒によっては15級や10級を飛ばしたりすることもあります)
焦らずじっくりと進めていきますので、進み方には個人差があります。生徒のペースで進めていきます。
②.みとりランキング50番まで(1ケタのみ)
基本の指使いを覚えたら、今度は時間を計っての練習です。
みとりランキングは10分間でみとり算だけのプリントを取り組みます。
頭で考えるのではなく、パッとみて反射的に指が動くなるように練習です。
≪目標タイム≫8分以内
③.みとりランキング100番まで(1~2ケタ)
1.そろばんで80番を目指そう!
50番までを素早く正確に弾くことができるようになれば、次は2ケタの練習のスタートです。
2ケタはゆっくり考えながらでは間に合いません。パッパッと動くようになるまで、練習練習です。ここには才能とか、計算が得意不得意は関係ありません。コツコツと取り組める習慣ができるかどうかが大切です。
簡単な練習の時にこそ、習慣を作っていきましょう。
2.暗算練習のスタート
10分で80番までをそろばんでできるようになってくるころには、そろばんはかなり上達していると思います。同時並行してフラッシュ暗算の練習をしていますが、フラッシュ暗算でも7級8級くらいはできるようになっているのではないでしょうか?
フラッシュ暗算ができていれば、みとりランキングでも暗算で取り組むようにしていきます。
最初の1ケタから始まり、順調そうになれば2ケタにもチャレンジです!
フラッシュ暗算の練習と並行してみとりランキングを進めることで一気に暗算力が伸びます。
※普通のそろばん教室だったら、2ケタをそろばんでできるようになったら、かけ算の練習もスタートするところが多い(珠算9級あたり)です。ですが、暗算を優先して取り組むことで、大きく成長する可能性がグンと上がります。小さくまとまるのではなく、大きく伸びてほしいので、暗算力を育てていきます。
3.かけ算練習のスタート
暗算の導入が終わり、ある程度できるようになってきたころにかけ算を取り組みます。暗算とかけ算を同時に始めてもいいのですが、2つのことを新しく始めると、どちらも身につかないという生徒もいます。みんながしっかりと身につくように、順序だてて進めていきます。
ご家庭で九九の練習に、ご協力をお願いいたします。
また、かけ算を練習し始めた段階で、教室の練習でアバカスサーキットに取り組みます。みとりランキングをしっかりと取り組める生徒は、ご家庭でもかけ算・みとり算のアバカスサーキットの取り組みをしていただけると、上達スピードはあがってきます。
※練習量が少ない場合は、みとりランキングのみでOK
3.100番まで暗算でできるかな?
見取暗算とかけ算の練習がスタートしたら、次はスピードアップです。
みとりランキングで100番まで全部暗算でできるようにすることを目標に、ただひたすらに夢中になって計算をしていきましょう!
91番から100番までは2ケタを7個足したり引いたりします。ここができると暗算検定準3級レベルなので、暗算検定で言えば立派な中級者です。3級以上が上級者といわれることもあるので、上級者といってもいいくらい、見取暗算が身についているでしょう。
④.みとりランキング150番まで(2~3ケタ)
100番まで暗算でできるようになり、時間も余るようになった生徒は、問題がレベルアップします。
51番から100番まで(2ケタ)を暗算して、101番からの3ケタをそろばんで素早く弾き込む練習になります。
100番までの50問を5分以内に解けるようになってくると、3ケタも暗算でできるようになっているかもしれません。小さなステップで1つずつ進めていくので、気が付いたときには3ケタができるようになっていたという生徒がほとんどです。
3ケタの暗算って、練習しない教室もあるようですが、みとりランキングとフラッシュ暗算さえ取り組めていれば、どんな生徒でも3ケタの暗算が身についています。3ケタができるようになれば、高段位や全国レベルも十分に狙えるようになります。
⑤.色別サーキット
④までできるようになってきたら、かなり力がついていて、もう一人前といえます。
色別サーキットは、アバカスサーキットF1を基に、種目別にスモールステップでレベルアップしていき、得意種目はどんどんレベルアップし、苦手種目は基礎を繰り返して、暗算5級程度から暗算十段を目指す練習プリントです。
授業ルーティーンとして、毎回の練習で実施していきます。段位の生徒は、ルーティーンを行ってから段位練習を行います。そのため、できるだけ長く練習できる日を設けてもらいます。(授業ルーティーンについては、後日まとめます)
まとめ
よつばでは、とにかく「みとり算」の強化に力を入れて練習を行います。
その練習の成果として、東北カップ(東北トップレベルの選手が集まる東北大会)の3・4年生の部の種目別(見取算)競技で4位と10位に入賞することができました!
特別な才能がある選手が1人だけ入賞したのとは違い、参加した2名ともに入賞することができたのは、今まで取り組んでいたことが正しかったのだという証明にもつながり、個人的にもとてもうれしい入賞でした!
みとり算は、スポーツで言うところの体力や足の速さのように、技術を身につけるための土台となるものです。土台がしっかりとしていれば、高いところまで成長することができます。
土台がない生徒は、最初にスタートダッシュをして始めたころだけ上手だったとしても、すぐに壁にぶつかってしまいます。
初心者だった生徒を高段位の上手な生徒に育てていくのはもちろんですが、そろばんを習ってくれた生徒が全員暗算を身につけられるよう指導を行っています。
仙南では昔ながらの指導で、そろばんばっかりで暗算を教わらない教室も多いようです。同じ指導者として残念に思います。そろばんを習う魅力は暗算ができるようになってこそです。
通ってくれたみんなが暗算を好きになれるよう、日々指導を工夫していきたいと思います!そのため練習メニューも改良していく可能性はありますので、この投稿は2024年4月5日時点でのものです。改良した場合はまたお伝えしたいと思います。